儲かる？儲からない？不動産クラウドファンディングとは
クラウドファンディングを利用した不動産投資、通称不動産クラウドファンディングが注目を集めています。
不動産クラウドファンディングとは、複数の個人投資家が集まり、オンラインプラットフォームを通じて不動産プロジェクトに投資する仕組みです。
従来の不動産投資は高額な資金や専門知識が必要でしたが、クラウドファンディングの登場により一般の方も少額の資金から不動産投資が可能になりました。
クラウドファンディングでの不動産投資であれば、少額から投資を始めることができるので、リスクを抑えられます。しかしクラウドファンディングを利用した不動産投資は始まったばかりの投資手法であり、まだ成功事例も失敗事例も少ないと言う現状があります。
始めるにせよ、もう少し様子を見るにせよ、クラウドファンディングを利用した不動産投資について知っておいて損はないでしょう。
今回は不動産クラウドファンディングの流れやメリットデメリット、儲からないと言われる理由について調査してみました。
不動産クラウドファンディングの流れ
まず、不動産クラウドファンディングを行うためには各プラットフォーム（サービス）への登録が必要です。
不動産クラウドファンディングの主体は不動産会社や投資家であり、出資を元手に物件を購入し、賃貸益や運用益を出資者に還元します。
1. プラットフォームへの登録
まず最初に、不動産クラウドファンディングを提供するプラットフォームに登録します。
これには、基本情報や投資目的、投資経験などの個人情報を登録するほか、収入・預金の証明や本人確認書類の提出が必要な場合もあります。
2. アカウントの設定
不動産クラウドファンディングサービスへの登録が完了すると、プラットフォーム上で個人のアカウントが作成されます。
アカウントでは、投資家のプロフィール情報や取引履歴、投資ポートフォリオなどの管理が可能です。
3. プロジェクトの閲覧と選択
アカウントが設定されると、不動産クラウドファンディングプラットフォーム上で提供されている複数の不動産プロジェクト（投資したい物件）を閲覧することができます。
各プロジェクト（住宅、商業施設、ホテルなど）には、物件の種類、地域、利回り、リスク評価などの情報が記載されているので、これを元に投資を行いましょう。
4. 投資の検討と決定
投資家はプロジェクトの情報を熟読し、自身の投資目的やリスク許容度に基づいて投資の検討を行います。
投資したいプロジェクトが決まったら投資額を選択し、投資契約を締結します。
なお、プラットフォーム上での投資額の選択や契約の締結は、オンラインフォームを用いて行われるケースがほとんどで、実際に投資対象となる物件を見に行く機会はそう多くありません。
5. 投資の実行と資金の送金
投資契約が締結されると、投資家はプラットフォームに対して投資金額を送金します。
一部のプラットフォームでは、最低投資額や手数料が設定されている場合があります。
6. 運用と収益の分配
投資家から集まった資金が不動産プロジェクトに投入され、その資金を使って不動産の取得、開発、改修などが行われます。
不動産プロジェクトが収益を生み出すと、その利益を受け取ることが可能です。
ほとんどの場合、利益は物件の賃貸収入や売却益として発生し、プロジェクトの性質や契約に応じて定期的に分配されます。
以上が、不動産クラウドファンディングに参加する投資家の基本的な流れです。
オンライン上で登録から投資まで行えるうえに、少額から参加できる不動産クラウドファンディングですが、プロジェクトの選定や契約の締結にあたっては慎重な検討とリスク管理が必要です。
不動産クラウドファンディングのメリット1.少額から投資を始めることができる
一万円台から投資ができる物件があり、投資初心者でも気軽にはじめやすい不動産クラウドファンディングのメリットをまとめてみました。
不動産投資を始めるとなると、ある程度まとまったお金が必要です。
たいていの方がローンを組み、物件を購入することになるでしょう。しかし初めての投資で、数千万円のローンを組むのはやはり抵抗があったり、怖いと感じたりしますよね？
ローンを組むこと自体は可能であっても、数百万円の頭金が必要な事もあります。家族や周囲の人からの反対にあい、断念される方もいます。
しかしクラウドファンディングであれば、１万円から出資が可能です。これなら家計への負担もなく、投資を始めることができます。
投資額が少なければ、還元益も少ないローリスクローリターンな投資ですが、最低限の負担額で不動産投資がはじめられるのは大きなメリットと言えるでしょう。クラウドファンディングは、今までの不動産投資の常識を変えた投資なのです。
不動産クラウドファンディングのメリット2.運営や管理を全てプロに任せることができる
不動産投資は物件を購入することがゴールではありません。それはあくまでスタートに過ぎず、一番大切なことは、運用して利益を出すことです。
一般のサラリーマンが副業に始めるにはあまりにもハイリスクであり、時間と労力も奪われがちですが、クラウドファンディングであれば、運用を行い利益を出すのは主体である不動産会社や投資家です。
運用・管理のエキスパートが、実際の運営・管理を行ううえに、空室問題や家賃滞納などといった問題にも専門的な対応を行うので、こういった問題が起きにくく、起きてしまった場合も迅速な対応が可能であるというメリットがあります。
不動産クラウドファンディングのメリット3.リスクが分散される
クラウドファンディングでは目標額に到達するまで、資金提供者を募集します。募集額や一口あたりの出資額などにもよりますが、100人以上が出資者になる事もあります。
複数人が集まって少額の投資を行うのでリスクが分散され、何かあった時の痛手も最低限に抑えることができます。
複数のプロジェクトに投資することで、特定の物件や地域のリスクに依存しない不動産投資も可能です。
不動産クラウドファンディングのメリット4.取引の透明性が高い
不動産クラウドファンディングプラットフォームは、オンライン上でプロジェクトの情報を提供し、投資家にアクセスを提供します。
投資家は、プロジェクトの詳細な情報や進捗状況をリアルタイムで確認でき、取引の透明性が高まります。
不動産クラウドファンディングのデメリット1.プロジェクトの成功や収益性が保証されていない
ローリスクローリターンで初心者でも始めやすい不動産クラウドファンディングですが、デメリットもあります。
以下のデメリットを考慮したうえで、投資家は不動産クラウドファンディングに参加するかどうかを慎重に検討しましょう。
これは不動産投資全般に言えることですが、不動産は価格変動や市況の影響を受けやすいため、投資には一定のリスクが伴います。
少額といってもプロジェクトの成功や収益性が保証されているわけではないため、投資家は損失を被る可能性があります。
不動産クラウドファンディングのデメリット2.流動性の低さ
不動産は投資した資金をすぐに回収することが難しいため、流動性が低いという特性があります。
投資を行った後に資金が必要になった場合、不動産を売却することで資金を回収する必要がありますが、一度クラウドファンディングに投資したお金をすぐ手元に戻すのは簡単ではありません。
不動産クラウドファンディングのデメリット3.手数料の負担
不動産クラウドファンディングプラットフォームでは、投資家に対して手数料や管理費用が課されることがあります。
少ない金額ではあるものの、これらの手数料は通常の不動産投資では発生しないケースがほとんどなので、損だと感じる方もいるでしょう。
不動産クラウドファンディングのデメリット4.物件選びが難しい
不動産クラウドファンディングプラットフォームには、投資家に提供される情報が限られている場合があります。
プロジェクトのリスクや収益性に関する詳細な情報が不十分な場合、投資家が十分な判断を行うことが難しくなります。
また、不動産クラウドファンディングではプロジェクトの選定（投資対象となる物件の選定）が自己責任であるため、適切なプロジェクトを選ぶために時間と労力を費やす必要があります。
不動産クラウドファンディングが儲からないと言われる理由
不動産クラウドファンディングが儲からないと言われる理由は、やはりリターンが少ないからでしょう。
少額からはじめられるというメリットがある一方で、どうしてもローリスクローリターンの投資になりがちです。
特に従来の不動産投資はハイリスクハイリターンのイメージが強く、物件を購入する際には多額のお金が必要な反面、成功すれば莫大な利益があるという印象ではないでしょうか。
不動産クラウドファンディングはコツコツと投資を行いたい、少額のリターンでいいのでローリスクな投資がしたいという方にはおすすめですが、そうでない方にとっては「儲からない」といえます。
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